一般社団法人
神奈川人権センター


一般社団法人神奈川人権センター主催

第36回かながわ国際人権集会・県民集会
開催のご案内

◇第36回かながわ国際人権集会・県民集会

日時:2025年12月12日(金)13:30~16:30(開場12:30)

会場:茅ヶ崎市民文化会館 大ホール(1,381席)
   ※JR茅ヶ崎駅北口より徒歩約8分
   茅ヶ崎市茅ヶ崎1-11-1 電話:0467-85-1123 アクセス

主催:一般社団法人神奈川人権センター

共催:茅ヶ崎市

参加費:1,000円 ※事前申込制

内容:

第Ⅰ部 講演(75分)
    講師:鳥井一平さん(NPO法人移住者と連帯する全国ネットワーク共同代表理事)
    演題:「もう始まっている多民族・多文化共生社会
       ~今求められること、ヘイトにはファクトチェックを~」

第Ⅱ部 朗読と音楽(75分)
    出演:朗読三昧 金田賢一さん(俳優)
            丸尾めぐみさん(音楽家)
    演目(予定):
       *語りかけるシベリア ~ひとつの抑留体験から
       *戦時の日記を読む
       *三昧流・世界人権宣言
       *三昧的 日本国憲法・前文 ほか

◇第36回かながわ国際人権集会・シンポジウム

日時:2025年11月27日(木)13:00~16:00(開場12:15)

会場:横浜市戸塚公会堂 講堂(517席)
   横浜市戸塚区戸塚町127 戸塚センター3階 電話:045-862-3334
   ※JR・横浜市営地下鉄 戸塚駅 徒歩約6分 アクセス

主催:一般社団法人神奈川人権センター

テーマ:「ともに生きる社会」について考える(仮題)

参加費:1,000円 ※事前申込制

内容:

 障害当事者をパネリストに招いて、「ともに生きる社会」について考えます。

パネリスト:
 渋谷治巳さん(一般社団法人REAVA理事長/
        人権ブックレットvol.14「神奈川の障害当事者運動を振り返って
        ~脳性マヒ者の立場から」(神奈川人権センター刊/2025年)著者)
 堀合悠一郎さん(認定NPO法人さざなみ会理事長)
 奈良崎真弓さん(にじいろでGO!代表)
コーディネーター:
 成田洋樹さん(神奈川新聞報道部記者兼論説委員)

○参加費 各会場とも1名1,000円

※県民集会、シンポジウム 各1,000円です。
※参加ご希望の方は、事前に下記までお申し込みください。

【参加お申し込み・お問い合わせ】

一般社団法人神奈川人権センター
〒235-0023 横浜市磯子区森3-3-17-217
電話:045-271-1455 FAX:045-761-3389
E-mail:kanagawajinken@dj9.so-net.ne.jp


人権ブックレットNo.14

「神奈川の障害当事者運動を振り返って ―脳性マヒ者の立場から―

一般社団法人REAVA 渋谷治巳

人権ブックレットNo.14「神奈川の障害当事者運動を振り返って ―脳性マヒ者の立場から―」

 本書は、一般社団法人神奈川人権センターの機関誌『人権センターニュース』に2年間16回にわたって連載された「神奈川の障害当事者運動を振り返って」に、著者である渋谷治巳さん(一般社団法人REAVA理事長)が新たに加筆・修正して一冊にまとめたものです。

 著者は、1960年代半ばから日本における障害当事者運動を牽引してきた青い芝の会神奈川県連合会の行動綱領を書いた横田弘さんの思想を解釈し、同会の運動の軌跡を追うところから筆を起こします。いまや県内のほとんどの駅に設置されているエレベーター、少しずつ設置が進むホームの安全柵、路線バスの標準的装備となった乗降用スロープなどが、いかに障害当事者のひとたちの運動によって獲得されてきたかが、その時代を生きてきた著者によって語られます。さらに著者は、国際障害者年、障害者自立生活運動、障害者支援費制度、障害者自立支援法、障害者総合支援法、障害者権利条約の批准、と現在にいたる障害当事者運動と障害福祉行政に筆を進め、「ともに生きる社会=共生社会」はいかにあるべきかを信念をもって語り、そして未来の障害当事者運動へ託す思いを綴ります。

 『人権センターニュース』の連載では充分に取り上げることができなかったと著者が感じていたインクルーシブ教育については、本書のために新たに執筆していただきました(第17章)。また、連載とは別に『人権センターニュース』に寄稿していただいた「何が問われているのか ~津久井やまゆり園事件と優生保護法~」も、加筆いただいたうえで本書に採録しました。

 神奈川の障害当事者運動の歴史を振り返りながら、真の共生社会の実現を願う著者の心の叫びが、多くの皆さんに届くことを願ってやみません。

一般社団法人神奈川人権センター
(ブックレット14「発刊にあたって」より)

*定価1,000円(税込み・送料別)

≪ 目  次 ≫

発刊にあたって
 はじめに‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥4
 1 会報「あゆみ」第一号発行(一九六五年)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5
 2 「青い芝の会」神奈川県連合会 行動綱領(一九七〇年)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥8
 3 優生保護法改正反対運動(一九七二~一九七三年)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥13
 4 一九七六年テレビ神奈川記念番組テレソン「生きる」と一九七七年川崎バス闘争‥‥‥‥‥‥20
 5 養護学校義務化反対闘争(一九七六年頃)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥27
 6 国際障害者年(一九八一年)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥34
 7 国際障害者年 神奈川の当事者団体の取組み‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥38
 8 「だれもが使える公共交通機関の実現を求める全国大行動・神奈川」(一九九二年~)‥‥‥44
 9 「障害者支援費制度」(二〇〇三年~)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥53
 10 障害者自立支援法(二〇〇六年~)/障害者総合支援法(二〇一三年~)‥‥‥‥‥‥‥‥‥59
 11 「国連障害者権利条約」の批准(二〇一四年)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥65
 12 国連障害者権利委員会による障害者権利条約に関する日本政府への総括所見(二〇二二年)‥72
 13 津久井やまゆり園事件(二〇一六年)の背景にあるもの‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥78
 14 「憲章」や「条例」だけでは払拭できない差別や偏見‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥84
 15 システム化された障害福祉に内在するもの‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥90
 16 当事者性に目覚めよ!‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥96
 17 教育への取り組み‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 102
何が問われているのか ~津久井やまゆり園事件と優生保護法~‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 110
少し長めのあとがき‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 118
ちょっと長めの自己紹介‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 125
REAVA(ラーバ)とは‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 127


DVに悩む男性のための
電話相談

相談日: 毎週月曜日(祝日実施、年末年始は休み)
時 間: 午前11時~午後4時
電話番号:045-758-0918

 DV(ドメスティックバイオレンス)に悩む男性の被害者・加害者からの相談を受けています。


書籍の紹介

『新・21世紀の人権
 ―知っているようで知らない差別と人権の話―

江原由美子(一般社団法人神奈川人権センター顧問)

 「人権という言葉をよく聞くけど、何か分かりにくい言葉だな」と思っている人も多いと思います。そんな人に読んでもらいたいと思い、本書のタイトルを、『新・21世紀の人権――知っているようで知らない差別と人権の話』とつけました。

 21世紀前半の世界を生きている私たちの周りには、さまざまな問題があふれています。いじめやハラスメント、犯罪や事故、災害やパンデミックなど、数え上げればきりがありません。さらに新聞等のメディアでも、貧困や格差の問題、地球温暖化等の環境問題、軍事的衝突や戦乱等の報道があふれています。こういうさまざまな問題をどう考えていけば良いか、心と頭を悩ませているのが、私たちの生活ではないでしょうか。

 「人権」とは、こうしたさまざまな問題を考える上で抜かすことができない基本的な思想です。「すべての人は、一人ひとりが人であるということだけでかけがえのない尊い大切な存在として、守られなければならない」という前提の上で、法によらずして拘束されない権利や、教育を受ける権利、自由にものを考えその考えを表現する権利等が、憲法や法によって規定されています。このような思想がいつ生まれどのように憲法や法などになったのかについては、詳しくは、本書1章を読んでみてください。この「人権」という視点は、いじめをどう考えればよいかとか、災害にどのような支援を行えば良いか等の現実の具体的な問題を考えていく時の大きな支えとなります。

画像クリックで拡大表示します。

新・21世紀の人権 ―知っているようで知らない差別と人権の話― チラシ表 新・21世紀の人権 ―知っているようで知らない差別と人権の話― チラシ裏

印刷用PDFダウンロードしてご利用ください。
PDF shin-21seikinojinken.pdf (1.20MB)

監修:江原由美子
 定価:2,530円(税込み)
編集・発行:(一社)神奈川人権センター
発売:日本評論社 2021年8月15日

 しかし、実際には、多くの現実の社会的問題は、「人権」の視点から見て充分な対応が取られているとは到底言えません。たとえば、日本国憲法では「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という規定があるにもかかわらず、多くの人が貧困に苦しんでいます。また、この憲法の規定も「国民」に与えられた権利に過ぎず、国籍が違う人はそこには含まれていません。「すべての人は人であるだけでかけがえのない尊い大切な存在として守られなければならない」という人権思想から見れば、全く不十分ということになります。本書では、さまざまな現実的な問題について深く充分な知識を持った執筆者が、なぜどうしてどのように不十分なのかを、現代の日本社会に即して、かなり深く具体的に論じています。つまり本書の主題は、「人権」という思想を基準として、私たちが生きている社会が実際にどのくらい「人権」を尊重できている(できていない)社会なのかを、明らかにすることにあるのです。「知っているようで知らない差別と人権の話」という副題には、「人権」という概念を知っていても、さまざまな現実の社会問題のなかで何が問題なのかについてまでは知らないことが多いという意味も、込めています。本書を手掛かりに、一緒に考えていければ幸いです。


『人権センターニュース』
購読のご案内

A4版・16頁 月1回発行 年間購読料:4,000円(送料込)



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